入社後すぐに任された、スペインの自動車メーカーでの設備立ち上げでは、海外営業の難しさを痛感しました。自己主張が強く、無理な要望もどんどん出してくるので、こちらも技術的なデータを示し、「こうしたエビデンスが出ている。その意見は間違っています」と一つひとつの主張に向き合わなくてはいけません。日本の工作機械メーカーに協力を仰いで柔軟に対応することもありましたが、「こちらからも突っ込んで主張しなければ」と行動を変えていきました。お客様の事務所にもどんどん顔を出し、対等に意見を言い合う関係性を築くことで、なんとか立ち上げを終えることができた。日本でのプロジェクトとは違う達成感がありましたね。
日本とは物事の捉え方が異なり、技術的思考も違うのは当たり前です。「この担当者は、なぜこのような主張をするのだろう」と相手の立場になって考えるようになり、コミュニケーションもスムーズになったと思います。